誰も教えてくれないドッグフードの原材料の読み方

ドッグフードを選ぶとき、あなたは原材料名をどのくらい気にしているでしょうか?

愛犬にとってベストなドッグフードを選ぶためには、ラベルやホームページに記載された原材料名を確認することは大事なことの一つです。

ですが、原材料でドッグフードを評価するなんてことはできません。

原材料からわかることはたかが知れているからです。

ドッグフードの原材料からわかること、わからないこと、見落としがちな意外なカラクリを紹介します。

なぜ原材料をチェックするの?原材料からわかること

どんな原材料で作られているのかがわかります。

これは言うまでもないですね。表記する目的もそのためですから。

ドッグフードの栄養素(タンパク質、脂肪、炭水化物)の源は何か、これを知ることができます。

添加物を含めてすべて表示しなければなりませんので、使われている保存料がわかります。保存のためにどんな添加物を使っているのか、天然由来成分で酸化を防止しているのかなどが分かります。

注意を払うべき原材料名

原材料を見る時は、何の肉なのか、その種類(牛や豚や鶏など)が特定されない原材料名には注意を払う必要があります。

特に愛犬が特定の肉にアレルギーがある場合は避けるべきです。アレルゲンが含まれている可能性があります。

例えば、肉副産物とか、ミートミール、家禽ミール、動物性油脂とある場合、具体的にどんな種の動物からできたものかがわかりません。

アメリカのドッグフードであれば、Meat○○とつくものは、牛や豚、羊、ヤギのうち、いくつかがミックスして使われている原材料です。

ミートミール(Meat meal)となると、牛や豚、羊、ヤギに限らず、哺乳動物のミール(肉粉)になり、ますます何が使われているのかわからない原材料になります。

家禽であれば、鶏に限らず、七面鳥やアヒルなどの家畜の鳥類が使われているということです。

何の肉か特定できない原材料が使われているドッグフードは、栄養価が低い粗悪品とか、あるいは4Dミートが使われているとも言われています。

4Dミートは嘘でも都市伝説でもない!今も使われている

  • Dead=死亡した
  • Diseased=病気がある
  • Dying=瀕死(死にかけている)
  • Disabled=障害がある

この4つのDの状態の動物を使った肉を4Dミートと呼んでいます。簡単に言えば、食肉処理場で処理されていない、食用や飼料に適さない違法な肉です。

4Dミートなんて聞くと、嘘や都市伝説と思うかもしれませんが、そうではありません。

ペットフードを管轄するFDA(米国食品医薬品局)は、4Dミートが使われているのを知っていますが、容認しているのが現状です。

4Dミートを使った違法なペットフードは、他にも法令違反がない限り起訴されないだろう、とコンプライアンス・ポリシー・ガイド(CPG Sec. 690.300のPOLICY)で述べています。

ミートミールや家禽ミールのように、何の肉か特定できない原材料が4Dミートとは限らないのですが、その可能性はあるということです。

もし私がドッグフードを選ぶなら、種が特定されたものを選びますが、牛や鶏など何の肉なのか特定できれば、それで安心かといえばそうとも言えません。

原材料からはわからないこと

原材料の品質はわからない

原材料の品質=ドッグフードの品質です。しかし、原材料名からは、その品質まではわかりません。

実際の原材料の品質については、必ずメーカーのホームページで確認する必要があります。

特にミールのような多くの疑念を持たれている原材料では、その品質は大事です。安全性にも差が出ます。

日本の場合、同じチキンでも、新鮮なチキンと表示する業者もあります。

実際にそうだとしても、原材料をよく見せようという業者の意図が働いて「新鮮なチキン」と表示されているだけで、品質が保証された表示ではありません

もしホームページなどで新鮮であることを裏付ける証拠や保証がなかったら、あなたは「新鮮なチキン」という表記を信用できるでしょうか?

原材料の品質については、メーカーのホームページで確認する必要があります。

アメリカやEUでは、原材料の品質に関する表記は、原材料に表示することは許可されていません。

つまり、アメリカやEUでは「新鮮なチキン」という表示はできず、単に「チキン」と表示しなければなりません。

客観的に原材料を比較することができるようにするためです。そのため、個別の原材料名をどう表示すべきかも決められています。

原材料名の表記は、品質を保証するものではありませんので、品質に関する表現は無視して構いません。

何がどの位の割合を占めているのかは、原材料からはわかりません

原材料は、多い順に表示されていても、実際には、何がどの位の割合を占めているのかはわかりません。あくまでも、何を使っているかが多い順に書かれているだけ。

例えば、こんな原材料のドッグフードがあったとします。

チキン、玄米、大麦、コーンミール、チキンミール…

肉が多いのでしょうか?それとも穀類が多いのでしょうか?

チキンが原材料単体としては一番多い重量を占めていても、全体で見たら、穀物が多いという可能性もあれば、肉が多い可能性もあるということです。

どの原材料がどの位の割合を占めているのかは、メーカーのホームページで確認する必要がありますが、不明なことも多いです。

そのため、原材料リストの最初の方に肉類が複数あるものの方が動物性たんぱく質が多く、良いとされます。

トップ3に2つとか、トップ5に3つ肉類があれば、たぶん肉類(動物性タンパク質)が多いのだろうというわけです。

見落としがちな原材料のカラクリ

原材料の最初に肉(鶏肉や牛肉など)がある方が良く、○○ミールはない方がいいと思っている人が多いと思いますが、実はこれには意外な盲点があります。

例えば、チキン、玄米、大麦、コーングルテン、チキンミール…というドッグフード。

チキンは原材料の中で一番重量が多いということになりますが、原材料名の肉は、加熱調理のされていない生肉の状態での重さです。

ここに原材料のカラクリがあります。

原材料は使われている重量の多い順に表示されています。

生肉の重量の約7割は水分です。

例えば、日本食品標準成分表2015年版(七訂)によると、鶏むね肉(皮なし)100gなら、74.6gが水分です。水分を除いた乾燥重量にすると、鶏むね肉の栄養素は25.4gになります。

チキン生肉は、水分のせいで原材料では重量があるけど、ドライフードに加工された場合、実際にチキンがドッグフードに占める重量は必ずしも多くはないということです。

一方、穀類やマメ類など水分量の少ない原材料や、水分が除かれ濃縮された○○粉末(大豆たんぱくなど)のような原材料はドライフードにしても重量は大きく変わりません。

ドライフードに加工後では、穀類やマメ類などが多くの重量を占めていることもあります。

原材料のうち、50%を生肉が占めていても、その7割は水分です。500gなら乾燥重量では150gしか使っていないことになります。もしマメ類や穀類を乾燥重量で300g使っていたら・・・。

原材料の最初に肉類があり、一見するとお肉をたっぷり使っていそうに見えても、生肉由来の動物性タンパク質は思っているよりも少ないのです。

そのため、原材料の段階ではお肉たっぷりでも、中身は実は違うというドッグフードを選んでしまうかもしれません。

○○ミールは敬遠されがちな原材料ですが、タンパク質などが濃縮された原材料です。

十分な量の生肉を使っているかや、上手く乾燥肉や良質なミールを組み合わせて動物性たんぱく質源を確保しているかも確認した方がいいでしょう。