1分でできる!愛犬の脱水状態をチェックする3つの方法

基本的に、愛犬に脱水症状がある場合は、緊急事態だと思った方がいいです。

なぜなら、軽度の脱水では、飼い主が気づける症状が少なく、軽度の脱水に気づくことは難しいからです。つまり、気づいた時には脱水がある程度進んだ状態です。

ここでは、愛犬が脱水症になっていないかどうかを簡単にチェックできる方法を紹介しますが、複数当てはまる場合は、軽度の脱水ではなく、ある程度進んでいて、治療すべき状態だと思ってください。

脱水は単なる水分不足と軽く見てはいけない症状の一つです。脱水は、体の水分(体液)が失われた状態です。

体液は酸素や栄養の運搬、老廃物の排出、体温調節など生体機能を維持していく上で大切な役割を担っています。

そのため、脱水が進むと、臓器や脳など体のあちこちに障害が起こり、死に至ることもあります。病気によって脱水が引き起こされていることもあります。

短時間で脱水が進み、容体が急変することもあるため、何となく様子を見たり、発見が遅れてしまい、愛犬を亡くしてしまう、というのは珍しいことではありません。

愛犬に二日酔いのような症状がないかを観察する

少しでも軽度のうちに愛犬の脱水に気づいてあげたいですよね?

難しいことですが、脱水の疑いがあるかも、という症状は愛犬を観察することでわかることがあります。

あなたも二日酔いの経験ありませんか?

その時の症状を思い出してみてください。

体がだるい、口が乾く、のどが渇く、頭が痛い、食欲がない・・・など二日酔いの症状は、実は脱水による症状でもあります。

脱水の疑いのある症状=二日酔いのような症状と覚えておくと簡単です。

ただ、人であれば自覚症状として訴えることができますが、愛犬の場合はそうはいきません。

いつもと様子が違うなど愛犬をよく観察する必要がありますが、必ずチェックしたいのが口の中です。口の中をチェックすることで脱水の可能性がわかることがあります。

お酒を飲んだ翌日、口が乾く、ねばつくという経験をしたことがありますよね?

まさにそれが脱水の症状です。

脱水していると愛犬も歯茎や口の中がねばついたり、乾くといった症状が見られます

また、犬特有の症状としては、パンティング(浅速呼吸)があります。

浅速呼吸は、体温を調節するために、舌を出して、ハァハァとする浅く速い呼吸です。暑い時や運動後にやっているアレです。

いつもより激しかったり、暑いわけでもないのに続けている時は脱水しているのかもしれません。そんな時は尿の量が少なく、濃くないか、水分摂取の状況も確認してみましょう。

摂る水分が少なければ、体が水分を失わないようにするために、出る尿の量が減り、濃くなります。脱水になりやすい状態か脱水が疑われます。

少しでも疑いがあると思う場合は、予防するためにも水分補給をしてあげましょう。

愛犬の皮膚をつまむだけ!5秒で脱水症状がわかる方法

愛犬の脱水状態は、皮膚の張りや緊張(ツルゴール)を調べることで簡単に確認できます。

ツルゴールの低下を調べるとか、単にツルゴールと呼ばれたりします。ツルゴールとは、皮膚の張り・緊張のことです。

脱水状態になると、愛犬の皮膚の張りが低下します。それを利用し、実際に皮膚をつまんでみて、元の状態に戻るまでの時間で脱水しているかどうかをチェックします。

私たち人間でも行われている方法ですので、介護経験のある人なら知っているかもしれません。

熱中症対策に使えますので、愛犬、飼い主ともに覚えておいて損はないです。ちなみに人の場合は、手の甲の皮膚をつまんでチェックします。

2秒未満なら正常、2秒以上なら脱水の疑い

  • STEP.1
    首の後ろ(肩甲骨と頭の間、襟首)の皮膚を軽くつまみ上げます
    背中や腰でも構いません。テントのような小さな三角形ができます。ベッドカバーやシーツをつまんだような感じですね。
  • STEP.2
    皮膚をつまんでいる指を離します
    つまんでいる時間は何秒間と決まっているわけではありませんが、2秒程で十分です。
  • STEP.3
    元の状態に戻るまでの時間を確認
    一応、2秒未満が正常ですが、問題がない場合は数える間もなく戻ります。脱水しているとヌメーっとした感じで戻ります。時間がかかるほど脱水症状が重い。
日頃からチェックを!
脱水症状がない状態、つまり健康な時の愛犬の反応を知っておきましょう。そうすることで、いつもより少し遅い、と軽度のうちに気づける可能性があります。2秒未満が正常ですが、私の場合は1秒以内に戻らなければ脱水に注意します。
シニア犬の場合
犬も年齢とともに、皮膚の水分量が低くなり、張りが低下してくるので、脱水ではないこともあります。腰や背中でも確認したり、他のチェック法も併せてやりましょう。
シワの多い犬種の場合
パグやフレンチブルドッグなど、皮膚にシワが多い犬種はわかりづらいので、日頃からやるようにして、いつもの反応(正常な状態)を覚えておいた方がいいでしょう。

10秒で緊急事態を察知!愛犬の歯茎で脱水の重症度がわかる!

それが、毛細血管再充満時間(CRT:Capillary refilling time)と呼ばれる、循環の状態をチェックする方法です。

簡単に言えば、愛犬の血行や血流の状態を調べる方法です。

やることはとても簡単ですが、生命維持に欠かせない循環をチェックできるため、人間でもトリアージに用いられます。緊急度や重症度を判断する指標になります。

脱水が進み、体液が失われると血液の流れが悪くなるため、脱水症かどうかのチェックにも使われます。

このチェック法で異常がある場合は、もはや軽度の脱水ではなく、脱水が進んだ状態(中等度以上)、治療してもらうべき状態です。

ちなみに、人の場合、歩行不可で、CRTが異常ならトリアージでは赤タグ(最優先・緊急治療者)になります。

CRT(毛細血管再充満時間)の測り方

毛細血管とあるように、毛細血管の集まっている場所を圧迫して、血液を押し出し、元に戻る(血管に血流が戻り血液で満たされる)までの時間で状態をチェックします。

例えば、人の場合は、爪でチェックしますが、爪を指で圧迫してみてください。

白っぽくなりますよね。離せば元の色に戻ります。

この色の変化で、血液の流れ、つまり循環の状態がわかります。

犬の場合は、歯茎でチェックします。もちろん、人も歯茎でチェックできます。

色の変化を確認できる明るいところでやります。

CRT(毛細血管再充満時間):2秒未満で正常

  • STEP.1
    指で愛犬の上唇をめくります
    前歯側でなく、横側(犬歯がある方)をめくります。
  • STEP.2
    歯茎を指で3秒から5秒間、圧迫する
    めくった側の歯茎を圧迫します。色が変わる程度の力加減ですので、軽く押す程度。
  • STEP.3
    圧迫していた指を離し、元に戻る時間を測る
    2秒未満なら正常。実際には、問題がない場合、瞬時に戻ります。

同時に歯茎や口の中の乾きもチェックもすると手間が省けます。

注意
2秒以上かかる場合は、循環の状態が悪く、脱水(中等度から重度)、ショックの兆候あるいはすでにショック状態にあるなど、このままでは命の危険に関わるため、様子を見てはいけません。今すぐ獣医に診せるべき緊急事態です。
注意
歯茎を圧迫する前から、歯茎の色が白っぽい場合は、失血や中毒による貧血やショック状態の可能性が高いです。緊急事態ですのですぐに動物病院へ!

せっかくなので歯茎の色もチェック

ここでは脱水のチェック法として紹介していますが、歯茎でチェックをするので、愛犬の歯茎の色にも気づくと思います。愛犬の歯茎の色も愛犬の異常が分かります。

正常な歯茎の色は、ピンク色です。

こんな時は動物病院で診てもらう
  • 歯茎の色がいつもより赤い、特にレンガ色の場合。高熱の疑い
  • 歯茎の色がうっすらとしたピンク色。貧血、血圧が低下している可能性

貧血くらいで…と思うかもしれませんが、貧血も甘く見ない方がいいです。

特に散歩などで愛犬が疲れやすくなったとか、体力が落ちたと感じる場合、慢性的な貧血があるかもしれません。貧血の原因となる重大な病気が潜んでいる可能性があるので、一度獣医に診てもらった方がいいでしょう。

飼い主としては、CRT(毛細血管再充満時間)での異常に遭遇したくはないですが、愛犬に生命の危機が迫っていることを察知できれば、最悪の事態を避けるために行動することができます。

1分でできる脱水チェック
  • 二日酔いのような症状、いつもと違う浅速呼吸、口の中の乾き(あり⇒脱水)
  • 皮膚をつまんで、離したらすぐに戻るか(ツルゴールの低下⇒脱水)
  • 歯茎を圧迫して、離したら色がすぐに戻るか(CRTの延長⇒脱水)